この記事では剣道の素振りの正面打ちの打ち方や練習のポイントを解説します。
正面打ちが剣道の全ての打ちの元になっています。正しい方法を身に付けましょう。
変なクセがついてしまうとあとで苦労するので、要注意です。
初心者の方がやってしまいがちな間違いやすいポイントと回避する方法も合わせて解説します。
この記事を読むと正面打ちの基本がわかります。
すでに防具をつけてガンガン地稽古をしている人も一度立ち止まって読んでみてくださいね。
剣道の素振り:前後正面打ちの打ち方
前後正面打ちはその名前の通り、前後に移動しながら正面を打ちます。
横からみた時はこういう動きになります。
前からみた時は下の動画の動きになります。
前後正面打ちの動きのタイミング
手と足の両方に集中するのはとても難しいので、
手と足の両方が連動するようにイメージしてください。
竹刀を振りながら、前後に送り足をするので、手と足のどちらかに気を取られているとうまく動きません。
手と足のどちらかに気を取られると、
竹刀の動きに集中すると、足がおろそかになり、
足に集中すると竹刀の振りがおろそかになります。
手足の動きがバラバラにならないように注意しましょう。
前に出る時は
竹刀を振り下ろすタイミングで左足で体全体を前に押し出し、
打ち終わりで左足を引きつけます。
後ろに下がる時は
竹刀を振り下ろすタイミングで、右足で体全体を後ろに押し、
打ち終わりで右足を引きつけます。
何も考えなくても前後正面打ちはできる状態まで体にたたきこみましょう。
最初は竹刀をもたずに手刀で素振りするのもおすすめです。
打ち終わった時は、足は「構え(かまえ)」のポジションです。
足が開きすぎていないかチェックして下さい。
構えのポジションについては
剣道の構え【中段の構え8つのポイント。初心者〜中級者向け】
の記事で詳しく解説しています。
前後正面打ちの練習のポイント6つ
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/photo-output-3-edited-1024x682.jpg)
剣道の素振りの正面打ちのポイントは、
・竹刀はまっすぐ振り上げる
・竹刀の振り上げは45度
・一拍子で打つ(振り上げたらすぐ打つ)
・振り下ろした時は両ひじが伸びる
・手の内をきかせて打つ
・頭が上下しないように、一歩を大きく送り足
の6つです。
順番に確認していきましょう。
竹刀はまっすぐ振り上げる
![竹刀はまっすぐ振り上げる](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9353-1024x1006.jpg)
竹刀はまっすぐ上に振り上げます。
鏡をみてチェックするとわかりますが、意外と右に傾いていたりする場合があるので、要注意です。
竹刀が斜めに上がってしまっていると、まっすぐ下ろすのが難しくなります。
すると、最短距離を通れなくなって振りが遅くなったり、
しっかり正面を打てなくなってしまいます。
鏡で自分の素振りをチェックしてみてくださいね。
竹刀の振り上げは45度ぐらいを目安にする
![竹刀の振り上げは45度ぐらいを目安にする](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/photo-output-4-1024x889.jpg)
素振りの時は、竹刀は地面から45度ぐらいまで振り上げればOKです。
45度ぐらいまで振り上げると、勢いで上の写真ぐらいまでは上がってしまいます。
上の写真は30度ぐらいまで振り上げてしまっていますが、
これぐらいなら許容範囲です。
地面と並行まで振り上げてしまうと振り上げすぎです。
鏡を見てチェックしてみてください。
振り上げ過ぎると振り下ろしが遅くなってしまうので注意です。
振り上げ方は、左手を押し出して振り上げると、右手で引き上げるのではなく、左手メインで竹刀を上げることができます。
一拍子で打つ(振り上げたらすぐ打つ)
素振りはいつも一拍子でふります。
振り上げたところで止まってしまうと二拍子の振りになってしまいます。
振り上げたら振り下ろすまでが一連の動きになるようにします。
足は竹刀を振りおろし始める前に前に出します。
一拍子の打ちについては
剣道の素振りの打ち方(打突)のコツ【一拍子で打つとは?】
記事で詳しく解説しています。
振り下ろした時は両ひじを伸ばす
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/photo-output-3-1024x725.jpg)
振り下ろした時は両手がまっすぐになっているようにしましょう。
打ち終わった時に左のひじが曲がってしまう人は、
左手が上がりすぎているかもしれません。
打った時は右肩が少し前に出るようにすることで、両手が伸びた状態で打てます。
手の内をきかせて打つ
打ち切った時に手の内がしっかりきいた打ちになるように意識しましょう。
同じ本数素振りしても、手の内のきいていない打ちを何回練習しても、良い打ちになりません。
手の内の使い方については
剣道の手の内の使い方【手首のスナップを使った打ちとは?】
の記事で解説しています。
頭が上下しないように、一歩を大きく送り足
正面打ちは大きく一歩を出します。
目安は前に出る時は相手の面に届くぐらい=竹刀の刃の部分ぐらい
が目安です。
前に出る時は、左足で体全体を押し出して、前に出ます。
足元に竹刀を置いて、どのくらいの幅進んでいるかを確認してみるとよくわかります。
前に出る時に、できるだけ頭が上下に動かないように意識します。
少しならOKですが、大きく頭が沈んでしまわないようにしましょう。
打ち切ったところで、左足を引きつけます。
この時、足はかまえの足になるようにします。
右足が前、左足は右足のかかとのラインにきます。
送り足については
剣道の送り足をマスターするには?【ポイントと注意点を解説します】
の記事で解説します。
剣道の素振り:前後正面打ちの打ち方【練習のポイント6つ紹介します】まとめ
![剣道の素振り:前後正面打ちの打ち方【練習のポイント6つ紹介します】まとめ](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9519-1024x568.png)
前後正面打ちの素振りは剣道の全ての打ちの基本なので、
何も考えなくてもできるぐらいまで練習しましょう。
体全体を使うので、タイミングがバラバラにならないようにすることが重要です。
最初は竹刀を持たずに手刀で体の動きを練習することをおすすめします。
手と足の両方に集中するのはとても難しいので、
手と足の両方が連動するようにイメージしてください。
前後正面打ちの練習のポイントは
・竹刀はまっすぐ振り上げる
・竹刀の振り上げは地面から45度
・一拍子で打つ(振り上げたらすぐ打つ)
・振り下ろした時は両ひじを伸ばす
・手の内をきかせて打つ
・頭が上下しないように、大きく送り足
の6つでした。
前後正面打ちは全ての素振りのベースになる素振りなので、何も考えなくてもできるぐらいになるまで、練習しましょう。
前後正面打ちの次はその他の素振りも合わせて練習しましょう。
剣道の素振り5種類は
剣道の素振り5種類【素振りの方法と注意するポイントを動画で解説】
の記事ををどうぞ。