この記事では剣道の手の内の使い方について解説します。
剣道の冴え(さえ)のある打ちをするには手の内が使えることが必須です。
試合などで一本を取るためには絶対に必要なことなので、初心者のうちから意識しておきましょう。
手の内が効いた打ちができるようになりたい方は必見です。
剣道の手の内の使い方【手首のスナップを使った打ちとは?】
手の内とは手首のスナップのことです
手の内を使うというのは手首のスナップをきかせて打つことです。
手の内が使えると、面などを打ったときにパンッと竹刀が跳ね返るような動きになり、
「冴え」のある打ちになります。
何も打たないで素振りする場合には、打ったあと、少し剣先がブルッと震えるような動きになります。
手の内は具体的には打ちの最後のこの瞬間の手の動きのことです。
スローモーションで見てみましょう。
一番最後は右手の少し下の赤丸のあたりを軸にして竹刀が回転しています。
右手は前へ、左手は少し後ろに戻る動きになります。
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9294.jpg)
右手は前へのばし、左手は少し後ろ(上向き)に動きます。
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9295.jpg)
左手を止めると竹刀が左手の方にぐっと当たって止まる感覚があればOKです。
右手も最後だけキュッとにぎって竹刀を止めます。
手の内を使うために必要なこと
手の内をつかうために必要なことは
・竹刀の握りが正しいこと
・左手中心で竹刀が振れていること
・手首を柔らかく使えていること
です。
竹刀の握り方が正しいこと
竹刀の握りが正しくないと、手の内が使えません。
とくにハンマーにぎりになっていると手首が使えないです。
竹刀の握り方についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、一度チェックしてみてください。
左手中心で竹刀が振れていること
右手打ちの人は手の内が使えません。
力の配分は左手7割:右手3割ぐらいが目安です。
左手で打つコツについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひどうぞ。
手首が柔らかく使えていること
手の内を使うためには手首を柔らかく使う必要があります。
手首に力が入っていると、素早い振りができなくなります。
できるだけ最後の竹刀が止まる瞬間まで力を抜いて、手首のスナップをきかせます。
手の内(手首のスナップ)がきいていないとどうなる?
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/question-mark-3255140_640-1.jpg)
手の内(手首のスナップ)がつかえていないと以下のようになります。
・相手に面打ちが届かない
・面に当たったあと、竹刀が止まらない
・試合で一本として認めてもらえない
手の内が原因で相手に面打ちが届かない
手の内が使えていないと、竹刀が上がった状態になってしまって、
相手の面に届きません。
写真で見比べるとよくわかります。
手の内が使えているとき
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/photo-output-3-1024x725.jpg)
打ち終わったとき、竹刀の先端が遠くにある。
相手の面に打ちが届きやすい
手の内が使えていないとき
![](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/photo-output-2-edited-1-1024x680.jpg)
竹刀の先が上に上がって、近くにあるので
相手の面に打ちがとどかない
手の内がつかえていなくて、面打ちが届かない場合の動画も見てみましょう。
最後の手首のスナップが聞いていないので、竹刀がゆっくり止まっていくようなうちになってしまいますね。
面に当たったあと、竹刀が止まらない(流れてしまう)
![面に当たったあと、竹刀が止まらない(流れてしまう)](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/115632-1024x1024.jpg)
面を打ったあと、竹刀が止まらない、流れてしまう場合は手の内が効いていません。
つまり右手と左手で竹刀を止める動きができていないということです。
素振りのときは竹刀は止まっているはずなので、素振りの通りに打てていないということになります。
面を打つと、打ったことで竹刀が止まるので、
右手と左手で止める動作をせず、打ちっぱなしになってしまっています。
なにかを打つときも素振りと同じようにしっかり止めましょう。
試合で一本として認めてもらえない
![試合で一本として認めてもらえない](https://kendobeginner.com/wp-content/uploads/2020/09/2578520_s.jpg)
手の内が使えないと、試合で一本になりません。
手の内が使えると、面などを打ったときにパンッと竹刀が跳ね返るような動きになり、
「冴え」のある打ちになります。
この打ったときの音や竹刀の動きはとっても重要です。
手の内が使えていないと、打ちの「冴え」がなく、
ハンマーで叩いたような感じの打ちになってしまいます。
試合に出たり、昇級、昇段審査を受けたりするときに絶対に必要なので、
初心者のうちから意識して練習しましょう。
手の内(手首のスナップ)が使えていない人は竹刀の握り方がハンマー握りになっている可能性があります。
竹刀の握り方についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、チェックしてみてください。
剣道の手の内の使い方【手首のスナップを使った打ちとは?】まとめ
剣道の初心者が苦労する手の内の使い方について解説しました。
これができるようになるだけで、素振りや打ち込みもかなり変わってきますので、ぜひできるようになりましょう!
ポイントをおさらいしておきます。
手の内は手首のスナップを使った動きで、打ちの最後の手の動きのことです。
これができるようになると、冴えのある打ちができます。
手の内をつかうために必要なことは
・竹刀の握りが正しいこと
・左手中心で竹刀が振れていること
・手首を柔らかく使えていること
手の内(手首のスナップ)がきいていないと
・面打ちが届かない
・面を打ったあと竹刀がながれてしまう
・試合で一本と認めてもらえない
ということになります。
何度も言いますが、手の内は剣道初心者の方がつまづくポイントです。
剣道上達のために絶対にできるようになってほしいことなので、
ぜひ毎日の素振り練習に取り入れてくださいね。
素振りを毎日することであなたの剣道のレベルは向上します。
剣道の素振り上達の総点検はこちらの記事で解説しています。