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木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)を解説

木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)を解説 剣道の昇段審査(昇級)
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木刀による剣道基本技稽古法って昇級試験に必要だからやるけど、なんの意味があるの?
と思っている方も多いと思いますが、
木刀による剣道基本技稽古法は剣道の基本的な打ちや技をまとめて
竹刀さばきや足、体の動かし方がギュッと詰まっています。
剣道歴30年の筆者が初心者クラスの指導を4年間するなかで初心者の方がうまくできるようになるためのコツを伝授します。
この記事を読むと昇級試験に必要な剣道基本技稽古法のポイントがバッチリ分かります。

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木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)を解説します。

木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)を解説します。

剣道3級から1級の昇級審査に必要な、木刀を用いた剣道基本技稽古法について解説します。
ここでは1級審査に必要なレベルのことを解説します。
2級、3級を受ける人も参考にしてください。

木刀による剣道基本技稽古法は全部で9本です。

本目内容覚え方
一本打ちメン、コテ、ドウ、ツキを1本ずついち
二本打ちコテメンの二段打ちにを
払いメン相手の木刀を払ってメンはらい
引きドウメン→つばぜりあい、引きドウひき
メン抜きドウメンを抜いてドウぬき
コテすりあげメンコテを裏からすり上げてメンすれば
出ばなゴテ相手の刀が上がったところへ出ばなゴテでばなを
メン返しドウ相手のメン打ちを木刀で返してドウかえして
ドウ切り落としメン相手のドウ打ちを打ち落としてメンうちおとし

覚え方は語呂合わせで

12を払い引き抜きすれば、出鼻を返して打ち落とし

「すれば」のところが「すりあげ」なのでちょっと苦しいですけど、これで覚えてしまいましょう。

昇級審査は級によって範囲が変わる

昇級審査では受ける級によってやる範囲が変わります。
3級は1-4本目
2級は1-6本目
1級は1-9本目
を審査ではやることが多いです。(地域によって講習会のみの場合もあり)

剣道の基本技稽古法は元立ち(もとだち)とかかり手の2人でやります。
元立ちは技を受ける方、かかり手は技を出す方です。

礼法から構えの動作は日本剣道形と同じ

では最初に、礼法から構えまでの動きから。

9歩の間合いで
右手で木刀を持って立ち、正面に礼、
向かい合ってお互いに礼、
体の前で右手から左手に持ちかえ、
左手で木刀を持って、腰に当てて、親指をつばにかけます
右手は右の小さい垂にそえます。

三歩前へ出て、三歩目で木刀を抜き
中段に構え構えたら蹲踞(そんきょ)して、中段に構えます。

木刀を下げて、5歩下がって、中段に構えます。

木刀を下げる時は、木刀の刃が少し左側を向くようにして、
剣先はひざ下ぐらい、
左手は体の真ん中で、木刀も体の真ん中の線にあるようにします。

足さばきはいつもすり足で、つま先が上がらないように注意

足さばきはいつもすり足で、つま先が上がらないように注意

木刀による基本技稽古法は、日本剣道形と同じで、いつもすり足です。
つま先が上がらないように、かかとを上げておきましょう。

特に後ろに下がる時につま先が上がってしまう人が多いので注意してくださいね!

1本目 面、小手、胴、突きの一本打ち

中段に構えて右足から三歩、歩み足で前に出ます。

ここから、メン、コテ、ドウ、ツキを一本ずつ打ちます。

面(めん)打ち

面

かかり手は大きく振りかぶって一歩出て大きな声で「メン!」、
左足から送り足で二歩さがる。

打つ時はすり足で、踏み込みしないように注意。
打った時に左足を素早く引きつけます。

地面から45度の角度まで振りかぶって打つようにします。
振り上げすぎないように注意。

元立ちは手首を使って木刀を右上に上げて、面を打たせます

面を打たせる時は左手は体の中心、右手は少し右側になるように木刀をあげて、かかり手が面を打ちやすくします。

かかり手が下がる時、
元立ちは一歩目に合わせて中段に構えて、
二歩目に合わせて元立ちは右足から前に一歩出ます。

小手(こて)打ち

小手(こて)打ち

かかり手は大きく振りかぶって一歩前に出ながら「コテ!」、
左足から送り足で二歩下がって中段に構えます。

小手はななめから打つのではなくて、まっすぐ打ちます

木刀が地面から45度の角度までまっすぐ振りかぶって打つようにします。
振り上げすぎないように注意。

打った時に左足を素早く引きつけます。

元立ちは手首を使って竹刀を左上に上げて、小手を打たせます。

かかり手が下がる時、
元立ちは一歩目に合わせて中段に構えて、
二歩目に合わせて元立ちは右足から前に一歩出ます。

胴(どう)打ち

胴(どう)打ち

かかり手は大きく振りかぶって一歩前に出ながら「ドォ!」、
左足から送り足で二歩下がって中段に構えます。

胴は木刀をまっすぐ上げて振りかぶって、左ななめ45度の角度から打ちます。
打った時に左足を素早く引きつけます。

胴を打った時は、左手が右手よりも下になる(剣先が少し上を向く)ようにします。
初心者の方は特に剣先が下に向いてしまうので、注意してくださいね。

元立ちはメンを打つ前のようにまっすぐ木刀を振り上げて胴を打たせます。

かかり手が下がる時、
元立ちは一歩目に合わせて中段に構えて、
二歩目に合わせて元立ちは右足から前に一歩出ます。

突き(つき)

突き(つき)

かかり手は一歩前に出ながら「ツキ!」、
送り足で左足から二歩下がって中段に構えます。

かかり手は突いたら中段の構えにすぐ戻します。
突いて手を伸ばしたままにしないようにしてください。

元立ちは突いてきたら、
面を受けるように木刀を右上に上げて、
左足から一歩下がって、突きを受けます。

一歩下がらないと突きが当たってしまうので、必ず一歩下がってください

かかり手が下がる時、
元立ちは一歩目に合わせて中段に構えて、
二歩目に合わせて元立ちは右足から前に一歩出ます。

構えをといて、5歩下がります。

2本目 小手、面の二段打ち

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

かかり手は大きくふりかぶって小手と面を打ちます。

右足から前に一本ずつ送り足で出ながら、打つときに「コテ!」「メン!」と大きな声で。

打った時に左足を素早く引きつけます。

元立ちは小手を打たせたら、左足から一歩下がって、面を打たせます。
木刀はコテを受けるときは左上に向けてコテをあけて、メンを受けるときは右上に向けます。

受けるときは木刀が下を向かないように、左から右へ動かします。

面を打ったら、かかり手は左足から三歩、送り足で下がります。

さがりながら中断の構えに戻します。

元立ちはかかり手が下がるのに合わせて
2歩目に合わせて中段に構えて、
3歩目に合わせて右足から一歩前に送り足で出て中心に戻ります。

構えをといて、5歩下がります。

3本目 払い面

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

中段の構えからかかり手は表から木刀を払って面を打ちます。

払うときは右ななめ下から左ななめ上に払うようにします。

おみ(剣道5段)
おみ(剣道5段)

払いすぎに注意!
払う側は剣先が中心からあまり離れないように振り上げながら払います。
剣先が少し右上を向くように払うと払いやすいです。
相手の剣先が自分の体の中心から外れればOKです。

払ったら木刀をまっすぐ上に振り上げて面を打ちます。
払った勢いで、木刀がななめに上がらないように注意!

払って振り上げるときは木刀の剣先が左がふくらんだ三日月の形に動くイメージです。(すりあげ技と同じ動き)
この時、左手は体の中心線(正中線)から外れないように注意してください。

払ったらおおきく振りかぶって素早く「メン!」
かかり手は左足から2歩下がって中段の構えに戻ります。

構えをといて、5歩下がります。

4本目 面、引き胴

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

中段の構えからかかり手は一歩出ながら「メン!」

元立ちは面を木刀で受けます。
面を受ける時は左手は中心から少し外れて、木刀が右ななめ上を向くようにして面を防ぎます。

かかり手は小さく一歩前に出てつばぜり合い
元立ちも小さく一歩前に出てつばぜり合い。

つばぜり合いは手が上に上がらないように、低い位置でつばを合わせます。

かかり手は相手の木刀をグッと押し下げて、
元立ちが木刀を振り上げた瞬間、左足から一歩下がって「ドウ!」

かかり手は2歩下がって中段の構えに戻ります。
元立ちはかかり手の2歩目に合わせて一歩下がって中段に戻ります。

構えをといて、5歩下がります。

5本目 面抜き胴

ここからは応じ技です。ちょっと難しくなってきます。

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

元立ちが大きく振りかぶって面を打ってくるのに合わせて、
かかり手は相手の右胴を打ちます

かかり手は右足を小さく右ななめ前に出しながら「ドウ!」
かかり手は体がまっすぐになるように注意してください。
前かがみや、ななめにならないように!

胴を打った時は体は進行方向(右ななめ前)に向いているかチェックします。
相手の方に向いてしまわないようにします。

胴を打ったあと、相手の方を向き、左足から一歩下がりながら中段に構えます。

このときはかかり手は元の位置より右側にいます。
中段に構えたら左足から一歩左うしろに動いて元の位置に戻ります。

元立ちは相手が戻るのに合わせて元の位置に向きを変えながら一歩下がって構えます。

応じ技は元立ちもかかり手も、一歩ずつ下がると覚えましょう。

構えをといて、5歩下がります。

6本目 小手すりあげ面

小手すりあげ面も応じ技です。

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

元立ちは小さく小手を打ちます。
この小手をかかり手は左下からすりあげて「コテ!

すりあげる時の木刀の動きは剣先が右側が少し膨らんだ円(三日月)を描くようにします。
木刀は少し左にひねりながら上げると、しのぎ(木刀の側面)を使ってすりあげることができます。

かかり手の足の動きは、
左足からまっすぐ一歩下がってすりあげ、
右足から一歩前に出て面です。

元立ちの木刀は擦り上げられたら少し左に流れます。

かかり手の面のあと、両者一歩下がって中段の構えに戻ります。

構えをといて、5歩下がります。

7本目 出ばな小手

出ばな小手も応じ技です。

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

元立ちは木刀を少し上げながら、右足を半歩前に出します。
面を打つ動作の最初の動作をイメージしてください。

この「起こり」に合わせてかかり手は小さく「コテ!」
出ばな小手は振りかぶらずに小さく打ちます

かかり手の小手のあと、両者一歩下がって中段の構えに戻ります。

この技も実戦で使える技です。

構えをといて、5歩下がります。

8本目 面返し胴

面返し胴も応じ技です。

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

元立ちは大きく振りかぶって一歩前に出ながら「メン!」
かかり手は右足を少し斜め前に出しながら、面を木刀で受けて、「ドウ!」

面返し胴のコツは、メンをできるだけ前の方で受けることです。(実践でも同じです)

前に出ながら受けてすぐ胴を打てると完璧です。
胴は左ななめ45度の角度から相手の右胴を打ちます。

胴を打った時は、左手が右手よりも下になる(剣先が少し上を向く)ようにします。

構えをといて、5歩さがります。

9本目 胴打ち落とし面

中段に構えて右足から歩み足で三歩前に出ます。

9本目は胴を打ち落として面を打つ技です。

元立ちは右足からまっすぐ一歩前に出て「ドウ!」
元立ちはまっすぐ振り上げて、左ななめ45度の角度からかかり手の右胴を打ちます。

胴を打った時は、左手が右手よりも下になる(剣先が少し上を向く)ようにします。
初心者の方は特に剣先が下に向いてしまうので、注意してくださいね。

かかり手は胴打ちにあわせて
左足から左ななめ後ろに一歩下がりながら、胴を打ち落とし
一歩前に出ながら「メン!」

かかり手は木刀をまっすぐ振り上げて、相手の胴打ちを少し右側に打ち落とします。

両者一歩ずつ下がって中段の構えに戻り、右に移動して元の位置に戻ります。

蹲踞(そんきょ)→礼法(終わり)

蹲踞(そんきょ)してから木刀をおさめ
木刀を左腰に当てて立ち上がって、
右手は右前の小さい垂に当てたまま5歩下がり、両手を下げ、
木刀を右手に持ち替えて、
お互いに礼、正面に礼

木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)まとめ

木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)まとめ

木刀による剣道基本技稽古法のポイント(コツ)を解説しました。

厳密にやるともっと細かいことがたくさんあるんですが、
ここでは1級審査に必要なことに絞って解説しました。

木刀による剣道基本技稽古法の注意点は
・いつもすり足で、つま先は上げない
・地面から45度の角度まで振りかぶって打つ(振り上げすぎない)
・6本目の小手すり上げ面の小手と7本目の出ばな小手は小さく素早く打つ
・胴打ちは打った時に剣先が下を向かないようにする
・5本目抜き胴と8本目の返し胴は少し右前に出て打ち、体が進行方向に向くようにする
応じ技は技が終わって戻る時は両者が一歩下がる
です。

動画は少し振り上げ過ぎですね。

1級審査合格のポイントは剣道1級審査合格までの完全ロードマップの記事で詳しく解説しています。

剣道基本技稽古法は初段以上で必要になる日本剣道形の準備段階です。
しっかり練習して、基本の技を習得してくださいね!

自分の木刀を持つと、自分にあった重さの木刀で練習や審査が受けられます。

まだマイ木刀を持っていない方はこちらの記事をどうぞ
剣道の木刀の選び方(昇段審査用のマイ木刀選びのポイント)

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